夏来ぬといへばジョージの胸毛かな・7月某日日記

/ 2011/09/10 /
7月某日
制作を担当した俳句同人誌「鏡」の創刊のお祝い、及び同誌の八田木枯さんの第3回小野市詩歌文学館賞受賞お祝いの会に寄せていただく。
祝賀会は夕方からなので、その前の句会にも参加した。袋回しでないちゃんとした句会に参加したのは○年ぶり(何年かもうよくわからない)。

 夏来ぬといへばジョージの胸毛かな
 われも寝む猫のひたひの真ん中に
 ボートハウスにフナムシの這うばかり
 馬鹿になる猫のあぎとを持ち上げて
 野馬追の馬痩せてゐる薄暑かな
 橋も虚ろ車も虚ろ白雨かな
 揉瓜の分厚い瓜をよける箸
 夏菊や権現様に逢ひに行く

など出句。「ジョージ」の句に一雄さんが笑って、木枯さんにコメントをいただけた。もう、今日の任務は完了だ。
句会の後高円寺に移動、おいしい料理とお酒をいただきながらはじめてお会いする他の同人諸氏にもご挨拶。10時ごろ(だったか?)散会。

7月某日
先月末でさるさる日記が終了していたことに気づく。アーカイブを落としそこねたことにも。
あんな日記やこんな日記があったよなあ、と感慨にふける。

7月某日
念願の四万六千日詣へ、浅草に参る。夜が本番だろうとは思うが混雑を避けるつもりで昼めがけて突撃。

 

結果、昼間も混んでいた。晴天でものすごく暑い。陽射しが強く浴衣の襟が汗みずくだ。
ほおずきを購い、御参りして雷除けをいただく。
地下足袋でほおずきを商う姐御衆がかっこよかった。

7月某日
東京堂書店の3階・地方小リトルプレスコーナーで「ぽっぺん堂」の豆本を扱っていただけることになり、納品へ。日本豆本協会の田中栞さんにお声がけいただいた。急ぎめのお話だったのでとりあえず在庫と急遽造り足したものを持参する。
場所は階段を登ってすぐ右手の棚です。(傍注:8月に入って作家カード的なものを追加展示しました)

7月某日
東直子さんのお誘いで句会。おいしい料理をいただきながらひととおりの後、移動して袋まわし。酒に酔ったあとはだいたいぐだぐだになる。今日もそのくちだった。
袋まわしの席題は東さんの著作に登場する小人、「ミトンさん」。わたしの思うミトンさんは少々金切り声の長い白髯のお爺さん。にったり笑いの似合う、歯が丈夫そうな人だ。

 金魚玉かかへて渡る聖橋
 昼寝から覚めて真青の国へ行く
 くびすぢの汗疹かくしてゐるをんな
 祖父が来る荒神松の枝提げて
 肉団子刺してうれしい金の箸
 肉塊をかかへて秋葉原めぐり
 車座のミトンさん一人欠けてゐる

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