パブー縦書きへの道

/ 2010/11/07 /
かねてからやってみたかった、「パブー」のエディタを使用した「縦書き本」の作成。
句集を題材にやってみました。
なぜエディタにこだわるのかというと、テキストのみで制作できる環境で、どこまでできるか試してみたかったから。
また、エディタで制作が完結するということは、すべてのデータをアップしておけば、いつでもどこでも編集が可能になるわけです。
手元に××がない、ウチの機械じゃないとできない、そういう環境制限がないってのを試してみたかった。

縦書きにこだわるのは、短歌や俳句をうつくしくレイアウトできないのだろうか? という点から。
編集がページ単位で、しかしページの入れ替えは本の管理画面で(いちいちページをひとつずつ開かずに)行える、という特性なども鑑みると、このプラットフォームは歌集や句集にこそ向いてるんじゃないのか。

そうは言いつつも作業はわりあい面倒でもありました。
まずエディタを開いてふつうに現れる画面でテキストを入力、1文字ごとに改行して段落をセンタリングさせる。
ページ内に2行設けたい場合は「左側(後行)のテキスト」を先に入力、行替え後に右側の文字列を1字ずつ追加。
行間のアキが一定になるか(等幅フォントを使用していなくても平気か?)が最も懸念されましたが、自分の環境(MacOSX 10.4.11)ではズレなく表示がされたので一応よしとしました。
HTML編集画面で見るとこんな感じ↓



ヒラギノフォントを推奨はしたものの、バンドルされてるのはMacOSX以降なので、当然Windowsでは該当しない。で、WindowsでMSPゴシックをブラウザの表示フォントにしてみたところ、2行表示は少々あやしい感じになってしまった。
画面での閲覧は機種、ブラウザに左右される面がいろいろある。それは覚悟してやらないといけない。1行表示はおおむね問題なかった。

safariでダウンロードするとPDFのファイル名が化け化けになったり(operaは平気、10月下旬から作品名がファイル名になった)するがそれもまあ置いといて。
PDFからのテキスト書き出しをしてみると、当然改行が含まれるため暗号みたいな文字列になった。
パブーのePUB、PDF生成というのはたいへん魅力的なシステムであるけれど、テキストの取得が可能になるという点については少々どうなのかなあと思う。
その点このインチキ縦書き編集を行うと、可視性はそれなりに保持されつつ、テキストは暗号化(じゃないけど、直すのがめんどい風にできる)される。

最初にも書いたが、素材をすべてウェブ上に(エディタにすべて放り込まなくても、たとえばどっかブリーフケースに入れとくとか)置いておけば、どこでもいつでも編集やアップロードができるというのはそれなり便利であった。
表紙のみ画像にしたけれど根性据えてここもオールテキストでもいいのかもしんない。
今回はPCのブラウザからの閲覧、取得しか試していないためこれをiPhoneやiPad、その他のPDAなんかで見た場合の読みづらさに関してはもう少し研究の余地があるだろーとは思う(パブー内で試行している人のレポートによれば文字がちっちゃいとかなり読みづらいという)

次はさらに面倒そうな歌集に挑戦か?




追記:ePUBでは複数行表示の左側の句が行末の空白を保持できなかった模様。左行が長い句は強制的にセンタリングされてました(泣)

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