人外句境コンテンツまとめ

/ 2016/07/04 /
web俳誌「俳句新空間」内の1コーナー・およそ日刊「俳句新空間」で不定期連載しておりました俳句鑑賞「人外句境」がこのたび終了しました。
以下に全回のリンクを張っておきます。
ご興味ありましたらご覧いただけるとうれしいです。

2014年12月からおよそ2年半の間、だいたい隔月で書いておりまして、途中から書くスタイルが少々変わってたり(最初は純粋に一句評をしていたのが一句評+αな感じに)しますが、基本的に「人でないもの」の登場していると思われる俳句の鑑賞文です。

1 たましひが人を着てゐる寒さかな/山田露結

2 ピストルをむけたら猫が近づいた/長嶋有

3 ロボットが電池を背負ふ夕月夜/西原天気

4 舞踏して投げてドリアン道の果/安井浩司

5 礼装が那由他の蝶をささめかす/筑紫磐井

6 木乃伊の手胸にとどかず雁渡る/大石雄鬼

7 靴べらの握りが冬の犬の顔/上田信治

8 蛍消えとなりの人とさはりあふ/佐藤文香

9 貝殻追放月は人照らしけり/田中裕明

10 雉は野へ猿は山へと別れゆき/辻征夫

11 絵本すずしピーターラビツトずるしずるし/辻桃子

12 雲呑は桜の空から来るのであらう/摂津幸彦

13 人魚恋し夜の雷聞きをれば/川上弘美

14 百物語つきて鏡に顔あまた/柿本多映

15 少女みな軍艦にされ姫始/関悦史

16 雪女ヘテロの国を凍らせて/松本てふこ

17 防湿のパンドラの匣百日紅/中山奈々

18 骨壺を抱いてゐさうな日傘かな/北大路翼

19 夏近し火星探査機自撮りせよ/飯田有子

20 白皙の給仕に桜憑きにけり/竹岡一郎

21 人形も腹話術師も春の風邪/和田誠

22 国の名は大白鳥と答えけり/対馬康子

23 草餅を邪神に供へ杵洗ふ/車谷長吉

24 回送電車軽々と行く秋の夜半/林望

25 春の簞笥の口あけている/岡田幸生

26 大凧の魂入るは絲切れてのち/髙橋睦郎

27 たましひも入りたさうな巣箱かな/藺草慶子

28 夕闇に冷蔵庫待つ帰宅かな/小川軽舟

29 チルチルもミチルも帰れクリスマス/竹久夢二

30 初夢に踊り狂へり火星人/高山れおな

31 とけし顔胴に沈みぬ雪達磨/岸本尚毅

32 風船になつてゐる間も目をつむり/鴇田智哉

33 箱庭にもがきし跡のありにけり/青山茂根

34 てのひらに蝌蚪狂はせてみたりけり/櫂未知子

35 行く春や踊り疲れし蜘蛛男/芥川竜之介

36 脛毛なきロボット登るかたつむり/佐怒賀正美

37 今晩は夜這いに来たよと蛸が優しい/御中虫

38 立ち上がるときの悲しき巨人かな/曾根毅

39 旅鶴や身におぼえなき姉がいて/寺山修司

40 月の人のひとりとならむ車椅子/角川源義

まとめ(あとがき)


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