もはや日記とは呼べない。
1月某日
某日というか、元旦。家の者が年末から体調を崩し、三が日をほぼどこにも出かけずに過ごす。
たまりまくっていたフィルムのスキャンを粛々と行ったり、ねことじゃれたり、そんなお正月。
現像だけして山と積んであったフィルムがみるみる片付いてよかった。
(その後ゴミ取りや峻別ができておらず、またフィルムがたまり、相変わらず画像はほぼハードにいれっぱ。)
こんなに静かな正月は生涯ではじめてかもしれない、と淑気にまみれて過ごす。
1月某日
川越喜多院へ初詣。門札をゲットする。
こちらの角大師さんと豆大師さんをとても気に入ってしまい、昨年に引き続きお出でいただいた。
1月某日
「ベン・シャーン クロスメディアアーティスト」を見に葉山の鎌倉近代美術館へ。展示のコンセプトとして写真が多めだったけれど、多種多彩な作品があって面白かった。混んでたけれど都心の美術館ほどではないので見応えもあった。近年の都心の展示は本当に十重二十重の人越しに展示を見る感じで嫌になってしまう。
しかしここ(葉山)はいつも思うのだけど、もっと休憩施設を充実させてもよいのでは?あの甚だ席の少ないレストランではどう考えても手狭だと、いつ行っても思う。
2月某日
「第31回 世界の中古カメラ市」をたずねて松屋銀座へ。今まで中古カメラを探すのは骨董市や中古カメラ店がおもな場所だったので、カメラオンリーイベントはこれが初めて。ボディはもちろんのこと、こまかいモノからヘンなフィルムまで、漁って漁って漁りまくる。
「かわうそ商店」さんでいろいろお話を伺い、RICOH Super44不調の理由にそういうことだったのかあぁぁぁぁ…!と納得する。
(註:そういう名前のベスト判カメラを入手するも扱いに大変困っていたのです)
結局大した買い物はせず、しかし見たことなかったボックスカメラをたくさん見かけてとても幸せだった。いろいろ見ているうちに次の目標(?)にも目星がついた。
3月某日
綸子(ねこです)居住3周年記念健康診断へ、家の者につれていってもらう。ついでにワクチンをうってもらう。
仕事から帰ってみるとねこぐったり。当然ながら病院は嫌いなので、通院した日はたいてい寝ているけれど、今回は餌を食べずぐったりしている。
ワクチンの時はこんな感じが多いもんね、と様子を見たが翌朝も餌をまったく食べず、トイレも使わない。再度病院へ行き症状を説明、点滴をしてもらう。この日私が帰宅した頃にはだいたいいつもの調子に戻り、お出迎えにも来てくれた。
大人猫の状態で拾われたので綸子の正確な年齢はわからない。現在推定で6〜8歳ぐらいなので、おおめに見積もるとそろそろ熟年、いや壮年期に入るのか。
医者の説明ではワクチンに対する反応が強く出た、ということだが、こうなってくると来年はどうしようかなあとか考えてしまう。
病気の予防は大事だけど、高齢のねこに対しては負荷が高すぎるワクチンは使わない、という考え方もある。完全室内飼いなので感染のリスクはきわめて低いはずではあるし(人間のほうも最近は外でよそ猫に直接接触することはほぼない)。
次のワクチン摂取時期までよくよく考えることにする。
2012雪短歌まとめ
twitterに関東降雪のころ流した雪短歌のまとめ。
サッカーの制咤迦童子火のにほひ 矜羯羅童子雪のかをりよ/塚本邦雄
雪に傘あはれむやみに明るくて生きて負ふ苦をわれはうたがふ/小池光
白いものを一枚いちまい剝がします雪の役目を終えてわたしは/東直子
雪よりも白い空から空よりも明るい雪が降る 朝が来る/千葉聡
三匹の子豚に實は夭折の父あり家を雪もて建てき/小池純代
うつくしきむごき雪降る東北にひとりひとりの名前呼びたり/渡英子
雪であることをわすれているようなゆきだるまからもらうてぶくろ/笹井宏之
ソレントの雨に濡れたる蝙蝠傘を今朝東京の雪にひらきぬ/入谷いずみ
眠ったら死んでしまうよ東京は見えない雪の降る街だから/天野慶
もう少し我を忘れていたいのに行くのかいスノウマンを倒しに/佐藤りえ
* * *
雪に傘あはれむやみに明るくて生きて負ふ苦をわれはうたがふ/小池光
白いものを一枚いちまい剝がします雪の役目を終えてわたしは/東直子
雪よりも白い空から空よりも明るい雪が降る 朝が来る/千葉聡
三匹の子豚に實は夭折の父あり家を雪もて建てき/小池純代
うつくしきむごき雪降る東北にひとりひとりの名前呼びたり/渡英子
雪であることをわすれているようなゆきだるまからもらうてぶくろ/笹井宏之
ソレントの雨に濡れたる蝙蝠傘を今朝東京の雪にひらきぬ/入谷いずみ
眠ったら死んでしまうよ東京は見えない雪の降る街だから/天野慶
もう少し我を忘れていたいのに行くのかいスノウマンを倒しに/佐藤りえ
* * *
二年ほど前のログをみたらそこでも小池さんの歌をつぶやいていた。天候の変化や光の具合などによって呼び起こされる歌というのがあるのだけれど、「雪に傘、」も自分にとってはそういう歌のひとつなのだろう。
2011年下期点記
もう大晦日。かけ足での備忘録となってしまいました。
8月某日
7月末の骨董ジャンボリーで35mmカメラ「PETRI Color35」を購入。
ほんとは買うつもりはなかったのが、坂崎幸之助さんがお店番をしているムサシカメラで、二眼レフをあさっているうちに一目惚れしてしまい、迷った上で購入。坂崎さんのカメラトークが聞けて楽しかった。
沈動式のレンズ、距離とシャッタースピードを合わせてファインダー横の針が動くのを見るのがおもしろい。
家の者にお手入れしてもらって出動する。
家の近所にて。9月某日
遅い夏休み。青森方面を訪う。東北新幹線を盛岡以北まで初めて乗った。
(傍注:旅行記を近日中にアップします)
八戸駅、七戸十和田駅は思ったより乗降客が多くて賑わっていました。この時点では仙台駅の修繕はまだ途中の様子でした(利用したツアーパックの関係ではやぶさには乗れず、仙台・盛岡など停車した)。
白神・五能線ツアーとすごく迷ったけれど、今回は奥入瀬・十和田・弘前方面を廻りました。
素晴らしかったです。絶対また行きたい。
10月某日
所属する俳句同人誌『恒信風』の同人で、河津の旅館「天城荘」の女将、蓮菩さんこと野澤美季さんの訃報を受ける。同人数人で教会の前夜式に参列し、式後に近くで献杯、皆さんの思い出話を拝聴する。私は生前お会いできたのは一度きりだったが、前夜式ではそのお人柄をたくさんお伺いすることができた。22時頃解散。
11月某日
この頃業務繁忙につき記憶曖昧。この月に限らず2010年後半から業務量、内容ともに増えて日々残業が続く。そのせいかどうなのか、今年は目・耳の不調が多かった。めまいも増加した。これは寄る年波のせいもあるのでしょう。主にディスプレイを凝視してデータを修正したり精査したり…という内容なので、業務中はぼーっとしてる余裕もない。首と腰も年間通して痛かった(運動不足ともいう)。帰ってから組版や手製本の製作を日々繰り返し。
12月某日
なんとか無事『鏡』3号の入稿にこぎつけ、足立の某社へ。主任こと猫様にお会いでき、うりうり、と腹を撫でさせてもらう。午後からの句会では唯一お会いしていなかった同人Hさんにお目見えかない嬉々。
12月某日
もうじき公演終了ということで、見納めにと舞浜の「ZED」へ。新年に見ているものだけど、内容がずいぶんと変わっていて驚いた。皆さんスキルアップ、スケールアップしていて、もともとすごいのが、もっともっとスゴくなっていた。
終演後、キャストがホールに出て来てくれていた。稲垣正司さんと握手することができた。2010年末、地下鉄のヴィジョンで稲垣さんに見惚れてたどり着いたステージだけに、「素晴らしかったです」とお伝えすることができただけでもう、うれしかったです。
12月某日
で、ぶじ『鏡』3号発行。この号では西原天気さんの句集『けむり』について書きましたが、よく考えたら句集評というものを書いたのはこれが初めてだったのでした。
台割を聞いた瞬間はちょっとおののいたものの、書いてみたら紙数が足りなくなってしまい、下書きは4分の1ぐらい削った。書きたいことがたくさん出てしまう句集というのは、とてもうれしい句集ではないか。はじめての句集評が『けむり』だったことは私自身にとってもうれしいことでした。
12月某日
PETRIに続き入手してしまったRICOHSuper44の試運転に及ぶ。ついにベスト判に手を出してしまったんである。Yashicaにくらべてなんという小ささ、軽さよ。ただ皮のケースについている純正のストラップが短すぎて(手提げ。首にはかけられない)そこだけはいけなかった。
現像に出したところ価格表に載ってるとか載ってないとかで出来日は後日連絡となる。ベタ焼きは手焼きしかないらしい。「ほんとうに」扱ってない、ということがよくわかった。
とにかく現像だけしてもらい、フラットヘッドスキャナでデータ化しようと思ったら、これがまた難儀なことで。ということに着手してから気がつく。
来年はこれをどうにかこなしていく手段を考えよう。まだ試合は終わってません。
夏来ぬといへばジョージの胸毛かな・7月某日日記
7月某日
制作を担当した俳句同人誌「鏡」の創刊のお祝い、及び同誌の八田木枯さんの第3回小野市詩歌文学館賞受賞お祝いの会に寄せていただく。
祝賀会は夕方からなので、その前の句会にも参加した。袋回しでないちゃんとした句会に参加したのは○年ぶり(何年かもうよくわからない)。
夏来ぬといへばジョージの胸毛かな
われも寝む猫のひたひの真ん中に
ボートハウスにフナムシの這うばかり
馬鹿になる猫のあぎとを持ち上げて
野馬追の馬痩せてゐる薄暑かな
橋も虚ろ車も虚ろ白雨かな
揉瓜の分厚い瓜をよける箸
夏菊や権現様に逢ひに行く
など出句。「ジョージ」の句に一雄さんが笑って、木枯さんにコメントをいただけた。もう、今日の任務は完了だ。
句会の後高円寺に移動、おいしい料理とお酒をいただきながらはじめてお会いする他の同人諸氏にもご挨拶。10時ごろ(だったか?)散会。
7月某日
先月末でさるさる日記が終了していたことに気づく。アーカイブを落としそこねたことにも。
あんな日記やこんな日記があったよなあ、と感慨にふける。
7月某日
念願の四万六千日詣へ、浅草に参る。夜が本番だろうとは思うが混雑を避けるつもりで昼めがけて突撃。
結果、昼間も混んでいた。晴天でものすごく暑い。陽射しが強く浴衣の襟が汗みずくだ。
ほおずきを購い、御参りして雷除けをいただく。
地下足袋でほおずきを商う姐御衆がかっこよかった。
7月某日
東京堂書店の3階・地方小リトルプレスコーナーで「ぽっぺん堂」の豆本を扱っていただけることになり、納品へ。日本豆本協会の田中栞さんにお声がけいただいた。急ぎめのお話だったのでとりあえず在庫と急遽造り足したものを持参する。
場所は階段を登ってすぐ右手の棚です。(傍注:8月に入って作家カード的なものを追加展示しました)
7月某日
東直子さんのお誘いで句会。おいしい料理をいただきながらひととおりの後、移動して袋まわし。酒に酔ったあとはだいたいぐだぐだになる。今日もそのくちだった。
袋まわしの席題は東さんの著作に登場する小人、「ミトンさん」。わたしの思うミトンさんは少々金切り声の長い白髯のお爺さん。にったり笑いの似合う、歯が丈夫そうな人だ。
金魚玉かかへて渡る聖橋
昼寝から覚めて真青の国へ行く
くびすぢの汗疹かくしてゐるをんな
祖父が来る荒神松の枝提げて
肉団子刺してうれしい金の箸
肉塊をかかへて秋葉原めぐり
車座のミトンさん一人欠けてゐる
電子書籍ミニ句集「団栗交換日記抄」をリリースしました。
七月某日日記もあるのですがとりあえず告知です。
Pubooにてミニ句集「団栗交換日記抄」を公開開始しました。
2005年に作成した豆本「団栗交換日記」から抄出した13句で構成されています。
作成順からいうと「まるめろ主義」より以前の句です。
われながら硬直気味な句であります。
去年、「まるめろ主義」という和本の豆句集を作成したのですが
↓
55mm×50mmの和本で、後ろにうっすら置いてある夫婦函に入っています。
この書体、組みの体裁を今回の電書で使ってみました。
(ちなみにこの写真の函入り豆句集は現在「東京堂書店」で発売中です)
セプテンバー、いいですね。漢字の角丸加減と「かな」が案外古風な趣を持っているところがたまらなく好きです。
タテヨコどちらの組みでも座りがいいのもいとおしい。
句集の組み方というと版面センターよりちょい上、ページ2句〜5句(全集や文庫はその限りではありませんが)というのがスタンダードかなと思いますが、もっとずっと脱力した感じを出したくて考えました。脱力したい。
表紙の書体はモリサワの「フォーク」です。





